myママライフ01 フォトグラファー 中川正子さん

捉え方ひとつで
ずっと生きやすくなる

保育園の入園式にて。

保育園の入園式にて。家族にとって、
新たなステージの幕開け

—ほかにも実生活の中で、正子さんっぽい(笑)エピソードがあれば教えてください。

Facebookにも書いたから読んでくれたかもしれないけど、保育園の調査票の話!
やっぱり、私そこで自分の価値観を認識したの。
「子どもの性質で悪いところを書いてください」っていう設問に答えられなかったのね。
それで、「すべての性質は捉え方次第で『よいところ』になると私は考えています」って書いたの。
それは子どもの性質もそうだし、自分の性質も、友達やパートナーの性質だってそう。
悪いって決めた瞬間にすべてが良くなくなってしまうでしょ。
私のこのせっかちな性質も「せっかちで慌ただしい」と言ってしまえばネガティブな要素になるし、
「いつもスピード感があって」とか(笑)、「決断力がはやい」とか言っちゃえば長所じゃない。
あとは、性質だけじゃなくて物事の輪郭もそうじゃないかと思っていて。
「面倒くさい仕事」って言っちゃえば面倒くさい仕事になってしまうけれど、
「すごくハードなんだけどやりがいのある仕事」って輪郭を取ってしまえば、ポジティブなものになる。
真ん中くらいにある性質のものは、捉え方で良いほうにいくと思うんだよね。

—人付き合いとか、人生の目標なんかにも言えることですね。

捉え方ひとつで、「真ん中くらいにある性質のものは、良い方にいく」!
そう考えると、先のことを不安に感じたり心配しすぎるのは無意味というか。

—私も最近その考えが身に付いてきたんですけれど、先のことはそのときに考えればいいって。
今のことを、目の前のことを考えればいい。それは、ちょっと悩みがちな人にはぜひ実践してほしいなって。(今井)

ほんとにそうだよね。この半年の変化だけでこんなにもダイナミックだから、想像なんて、想像でしかなくてさ。
大体現実はそれをはるかに飛び越えていく。じゃあ、想像してもしょうがない。
っていうようなことはもう、俊男くんは20代の頃からずっと言ってたんだよね。でも、私はその発言を聞いて、彼のことを単純にイマジネーションがないと思っていたの。
当時は自分の想像力が豊かなことをよしとしていて、いい想像はもちろん、悪い想像の部分すらよしと思っていたから。
でも、違った。やっとわかった、15年くらい経って。ああー!!って(笑)。私が大昔「俊男くんて浮気しないの? 浮気したいって思ったことないの?」ってよく聞いたのね。
そうしたら、俊男に「そういうことばっかり言うと、それが現実になっちゃうよ。だから二度とそういうこと言っちゃ駄目だ」って言われて。
「え、何それ。それって浮気するってことー?」みたいな(笑)。
「そうじゃなくて、そういうことを呪文みたいに唱えることは、何もいい結果生まないからやめなさい」って言われて。
そのときは全然意味がわからなくて、やめてって言われたからやめたんだけど(笑)。でも、本当にそういうことだよね。

—今言われると、その言葉の意味がわかりますけど(今井)
—本当に。ますます悪い想像は頭から消し去って、肯定的なことを思い描いて生きていこうって思いますね。
正子さんのように“スーパーポジティブ”に。正子さん、ダメなところって思いつきます?

スーパーポジティブかどうかわかんないけど!ダメなとこかー、例えば今だったら、こちらにいるときは実家にいるのをいいことに、
夕ご飯なんかほとんど作らなくなっちゃったし。40近くにもなって、親に頼りまくりとか。でも、それもいいことだと思ってるけどね(笑)。
肯定ばかりしているから、自分に関しても、あんまり悪いところが出てこない。ごめんねー!

—保育園の調査票と一緒!!(今井)
—こういう生き方ができればいいんだよね。多くの悩めるママたちがそういうふうになったら、本当に楽になるだろうなあ。他人と自分とを比べたりすることもなくなるだろうし。

そういう比較をするようなひとがあまり身近にいないからピンとこないんだけど、“おかあさん”として子どもの年齢で横並びにされるから、比較を始めちゃうのかな。
学生の頃、みんな同い年だからつい比べがちだったのと一緒で。おんなじ高校1年生なのに私ってどうしてこんなに違うの、みたいな。それがあるのかな。
そんなこといったら私なんて、保育園に22歳くらいのお母さんとかいっぱいいてさ。言ったら、年齢20歳くらい違う。
見た目だってかわいいしさ。お肌ツルツルで、当然シワとかないしさー。でも、私、やっぱり自分がいいと思う!

—最高! 私、おかあさんが肯定的なのってすごく大事だって思います。それが子どもの自己肯定感にも繋がっていくと思うし。
おかあさんに自信がなかったり、不安を抱えてたり、つまんないなーって思って生きていたら、それはすべて子どもに波及すると思うから。
そういうおかあさんたちの手助けがしたいんです、これから私たちがやることで。
おかあさんたちに寄り添うっていうことをコンセプトにしていくんですけれど、本当にそういうメンタル的な部分にも寄り添って、もっとポジティブにいこうよって言ってあげたいし。
生き方の指針になるまではいかないにしても、一緒に歩いてときどき背中を押してっていうことをNeem Treeの中でやっていきたいなあと思っていて。
だから今回の正子さんのインタビューは、そういう意味でも本当に第一回にふさわしいインタビューでした。
お互いに自慢話をワーワーして、それをみんなが気持ちよく聞けるような場所が作れたらいいなーってすごい思っていて。
今まではその理想を追求しようとすると誰かが苦しくなっちゃうことを考えなきゃいけなかったけれど、そうじゃなくって。本当に、そこからエネルギーをもらうっていうか。(今井)

そうそう。誰がお手本でもなくね。私もお手本扱いされると本当に困っちゃうっていうか、全然ダメだからさ。こういう人もいるよ。
でも、みんなもすごくいいし、私も楽しそうだよねーみたいな。

—そうなったらみんな楽だし、みんな自分らしいし。そうなるといいですよね。(今井)
そう、自分らしくあってほしい。そして、子どもと一緒の“新しい世界”を、思う存分楽しんでいただきたい!!

ほんとうだね。子どもを育てると、子どもに連れて行ってもらえる新しい場所や世界があって。
そこには、例えば自分とジャンルの違うママ友との付き合いなんかも含まれると思う。それを、自分は違うから…って言ってばかりいるのはもったいないというか。
今まで出合うチャンスはなかったけれど、子どものおかげでこんなに新しい出合いがあった!って飛び込んでみるのも、すごーくいいと思います。

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インタビュー収録日:2013年4月5日

中川正子

フォトグラファー
津田塾大学在学中にカリフォルニアに留学。
写真のコースをとったことがきっかけで写真の道へ。
帰国後、山路和徳氏に指事。
311以降岡山に住居を移し、現在は東京との二拠点生活をしている。
雑誌、広告、CDジャケットなど多方面で活躍中。

中川正子紹介

写真集『新世界』/¥3780(PLANCTON刊)
出産と大震災という大きな体験を経て、その体験の前と後とはあまりにも違う、
大きく変容した「新しい世界」を正子さんの視点で切り取った写真集。